土地家屋調査士試験に挑むにあたり、どの予備校を利用するかは悩ましいところです。その判断基準の1つに予備校の合格率があるのではないでしょうか。
本サイトは令和元年より予備校が公表している合格率を見てきました。HPでは直近のものしか掲載されていませんので、ぜひ参考にしてください。また単純に数字だけを見るのではなく、本サイトの独断と偏見による解説もあります。ぜひ予備校選びの参考にしてください。
アガルートアカデミーの合格率
アガルートの土地家屋調査士試験対策講座は、開講以来4年連続で「受講生全体」の合格率が全国平均3.5倍以上という大変高い数字を出しています。
また合格率の算出方法が、当初は受講生へのアンケートだけでしたが、令和4年度分は「受講生アンケート+完了名簿」をベースに出しており、一般の方が考える「予備校の合格率」と相違なくなりました。
さらにアガルートは「カリキュラムのみ」「学習未経験者向けカリキュラム」の合格率や合格者数など、これから予備校選びをする方にとって参考になる数値を包み隠さず公開してます。※ここまで正直に公開できるのは自分達の講座に自信があるからとして思えないです。
受講生全体の合格率
アガルートの土地家屋調査士試験対策講座には「カリキュラム」「単科講座」「合格ゼミ」「定期カウンセリング」などが有料であり、それらを受講している方が対象になります。
年度 | 全国平均に対して | 合格率 | 合格人数 |
---|---|---|---|
令和4年 | 5.58倍 | 53.65% | 206名 ※受講生数は384名 |
令和3年 | 3.51倍 | 36.8% | 掲載無し |
令和2年 | 5.47倍 | 56.7% | 掲載無し |
令和元年 | 3.52倍 | 34.1% | 掲載無し |
カリキュラム受講生のみの合格率
アガルートにはレベル別に3つのカリキュラム(上級向け、中上級向け、学習未経験者向け)が、令和4年度からはカリキュラム受講生の合格率を公表しました。単科講座は、複数年受験生や他の予備校メイン方が苦手克服の為に、受講するケースが多いと考えると、予備校の本当の実力は、この合格率かも知れません。
年度 | 全国平均に対して | 合格率 | 合格人数 |
---|---|---|---|
令和4年 | 5.01倍 | 48.22% | 149名 ※受講生数は309名 |
ちなみに上級向け&中上級向けの合格率60.00%とかなり高いです。
学習未経験者向けカリキュラムの合格率
アガルートの土地家屋調査士試験対策講座のメイン講師である中山講師は、複数年受験が当たり前と言われていた土地家屋調査士試験に対して「一発合格」を信念にされおり、学習未経験者向けカリキュラムにもその信念が反映されております。
令和3年度迄は「学習未経験者の一発合格率」と表記されていましたが、令和4年度からは「学習未経験者向けカリキュラム実績」に表記が変わりました。※学習未経験者向けカリキュラムとは「一発合格カリキュラム」「ダブル合格カリキュラム」です。
年度 | 全国平均に対して | 合格率 | 合格人数 |
---|---|---|---|
令和4年 | 4.83倍 | 46.47% | 125名 ※受講生は269名 |
令和3年 | 2.71倍 | 28.46% | 公開無し |
令和2年 | 4.83倍 | 50.00% | 公開無し |
3年度連続で1位合格者はアガルート
令和3年度から3年度連続で1位合格者を輩出しており、アガルート受講生の質の高さも伺えます。さらに令和3年度、4年度で1位の方は「一発合格カリキュラム受講生」というから驚きです。
カリキュラムの紹介
- 一発合格カリキュラム
- ダブル合格カリキュラム
- 中上級カリキュラム
- 上級カリキュラム
LECの合格率
令和4年度のLECの合格率は、「コースやパックを受講者」というだけではなく、「直前ファイナル答練全8回の答案提出者」という条件での合格率になります。答練の結果は問いていませんので、成績優秀者ではなく、しっかり勉強した方全員を対象にしています。
比較し易い条件であるアガルートのカリキュラム受講生の合格率(48.22%)には見劣りしてしまいます。
年度 | 合格率 | 合格率の算出方法 |
---|---|---|
令和4年 | 29.3% | 土地家屋調査士コースに含まれる「直前ファイナル答練(全8回)」 の答案をすべて提出された方を集計したもの |
令和3年 | 35.0% | 土地家屋調査士コースに含まれる「直前ファイナル答練(全8回)」 の答案をすべて提出された方を集計したもの |
令和2年 | 50.0% | 土地家屋調査士コースに含まれる「直前ファイナル答練(全8回)」 を全て受験された方のうち、平均点65点以上の方を集計したもの |
合格率の算出方法が令和2年度だけ異なるので注意が必要です。令和2年度は明らかに合格率が高くなるような条件にしています。
コースやパックの紹介
- 土地家屋調査士&測量士補W合格コース(全96回)
- 土地家屋調査士合格コース(全77回)
- フルコース[全64回]
- コンパクトコース[全36回]
- 書式強化コース[全41回]
- ベースアップコース[全90回]
東京法経学院の合格率
東京法経学院では合格率は公開しておりません。ですが、『合格者の数』『合格占有率=合格者のうち東京法経学院の講座や教材を使った人の割合』『合格者利用した講座の内訳』を毎年公開しています。
合格占有率・合格者の数
年度 | 合格者占有率 | 占有率の内容 |
---|---|---|
令和4年 | 72.9% | 合格者424名中309名を輩出 |
令和3年 | 78.7% | 合格者404名中318名を輩出 |
令和2年 | 65.3% | 合格者392名中256名を輩出 |
通常講座の合格人数
輩出している合格者の内訳も公開しており「通常講座(短期講座、教材利用のみを除く)」を利用した令和4年度の合格者は171名(占有率40.3%)になります。比較し易い条件であるアガルートのカリキュラム受講生の合格者人数(149名)よりも22名合格者が多いという結果になりました。
年度 | 合格者占有率 | 合格人数 |
---|---|---|
令和4年 | 40.3% | 171名 |
令和3年 | 45.3% | 183名 |
令和2年 | 33.7% | 132名 |
令和元年 | 47.0% | 191名 |
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土地家屋調査士2025 新・最短合格講座を申し込むと測量士補講座(5万円相当)が無料で貰える
通常講座の紹介
- 土地家屋調査士 新・最短合格講座
- 土地家屋調査士 本科+合格直結答練
- 土地家屋調査士+測量士補 超短期合格講座
- 土地家屋調査士 合格講座パックプラン
- 合格直結答練フルパックなどの答練多数
日建学院の合格率と早稲田法科専門学院の合格率
日建学院と早稲田法科専門学院のHPには、合格率に関する情報はありませんでした。
日建学院は、実名と顔出し3名の合格者のアンケート結果を公開しています。
土地家屋調査士試験の合格率の推移
近年、土地家屋調査士試験の合格率は上昇傾向にあり、令和4年度(2022年度)の合格率は9.63%で、直近10年では比較的高い合格率になりました。※直近10年間の土地家屋調査士試験の合格率は8~10%台です。
合格者数は400人前後と一定であることから、受験者数の減少が合格率上昇の原因となります。またこのことから、「土地家屋調査士試験は上位400人が合格できる相対評価の試験」と考えられます。
年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
平成24年 | 4,986人 | 418人 | 8.38% |
平成25年 | 4,700人 | 412人 | 8.77% |
平成26年 | 4,617人 | 407人 | 8.82% |
平成27年 | 4,568人 | 403人 | 8.82% |
平成28年 | 4,506人 | 402人 | 8.92% |
平成29年 | 4,600人 | 400人 | 8.69% |
平成30年 | 4,380人 | 418人 | 9.54% |
令和元年 | 4,198人 | 406人 | 9.68% |
令和2年度 | 3,785人 | 392人 | 10.36% |
令和3年 | 3,859人 | 404人 | 10.47% |
令和4年 | 4,404人 | 424人 | 9.63% |
土地家屋調査士と他資格との合格率の比較
宅建士/マンション管理士/管理業務主任者といった「土地家屋調査士試験と同じ不動産系の国家資格」や司法書士/行政書士といった「土地家屋調査士とダブルライセンスでおすすめされる資格」と土地家屋調査士を比較してみましょう。
また土地家屋調査士試験の難易度の高さを実感していただくために、合格までに必要な勉強時間もあわせて比較します。
司法書士の3〜4%と3000時間に次ぐ合格率の低さと勉強時間の多さになっております。合格率が上昇傾向にあるとはいえ、まだまだ土地家屋調査士試験は他資格と比較しても難しい試験といえます。