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土地家屋調査士試験の独学とは?テキストや何から勉強するのか勉強の流れまで紹介

不動産の表示に関する登記の専門家である土地家屋調査士。
国家資格である土地家屋調査士にしかできない独占業務もあるため、ほとんどの方が独立開業している士業になります。軌道に乗れば年収1000万以上稼ぐことも可能です。

土地家屋調査士になるには、年1回の土地家屋調査士試験に合格しなければならないのですが、合格率が8~10%程度と低く、難易度の高い試験になります。

ここでは土地家屋調査士試験の学習を独学で進めていこうと考えている方に向けて「学習をはじめる前に知っておくべこと」を紹介します。

土地家屋調査士試験の試験概要

土地家屋調査士試験に受験資格はありませんが、①筆記試験(午前の部)②筆記試験(午後の部)③口述試験を①⇒②⇒③の順にクリアしなければ合格できない資格になります。

  1. 筆記試験(午前の部)
    ⇒測量試補などの免除資格を持っていると受験をしないで済むので、土地家屋調査士試験を受験する前に測量試補の資格を取る方がほとんどである。
  2. 筆記試験(午後の部)
    ⇒実質、土地家屋調査士試験に対する勉強は、この試験のことを指す。
  3. 口述試験
    ⇒ほぼ100%で合格できる。仮に不合格だとしても翌年は口述試験から受験可能。

土地家屋調査士試験=筆記試験(午後の部)

筆記試験(午後の部)は、マークシートで回答する多肢択一式と登記申請書や図面で回答する記述式があります。

▼多肢択一式
民法3問/不動産登記法16問/土地家屋調査士法1問 の計20問
1問あたり2.5点の50点満点

▼記述式
土地・建物から各1問
50点満点

土地家屋調査士試験に独学で合格する為には、筆記試験(午後の部)をどうクリアするかにかかっています。

土地家屋調査士試験に独学で合格するのは難しい

完全独学=予備校の講座を一切使わない」という定義であれば、合格はかなり難しいです。

令和3年度試験では404名の合格者のうち、大手予備校である東京法経学院の講座を利用して合格した人が276名(68.3%)になります。これにアガルートやLECを利用した方を加えれば、ほぼ100%に近いのではないかと思ってしまいます。実際、過去に東京法経学院の月刊誌「不動産法律セミナー」における合格者のアンケートでは92%の方が予備校を利用したと回答しています。

完全独学における合格が難しい理由

なぜ土地家屋調査士試験での独学合格は難しいのか?主な理由は以下の4つになります。

  • 相対試験で上位400人しか合格できない
  • 予備校利用者が増えた
  • 市販のテキストが少ない
  • 記述式対策を独学で行うには限界がある

相対試験で上位400人しか合格できない

土地家屋調査士試験が、100点満点中●点取れば全員合格という絶対試験ではなく、上位400人程度しか合格しない相対試験だからです。そのため、予備校利用者や昨年惜しくも不合格になった受験生などが有利になります。

予備校が増えた

アガルートが登場前は、通学型講座が主流であった土地家屋調査士試験対策の予備校業界。そのため、セット講座の料金は40万~50万もしていました。ですが、通信講座専門のアガルートの登場やコロナ禍により東京法経学院もLECも通信講座にも注力をしています。そのため、初学者向きのセット講座でも割引キャンペーン期間中であれば、20万円台で購入できるようになりました。

初学者向けの
通信講座の講座名
予備校価格
※税込み
講義開始法律知識
※インプット講座
書式・関数電卓
※インプット講座
過去問講座演習講座
答練・模試
新・最短合格講座東京法経学院266,420円(8/16までの30%OFF)8/15基礎力総合編  ※26回/65時間基礎力総合編 ※5回/13時間過去問集つきハイレベルVロードプレミアム答練  ※6回合格直結答練 ※19回
全国模試 ※2回
一発合格カリキュラム アガルートアカデミー 305,800円4/14合格総合講義 ※74時間新・定規の使い方講座 ※4時間
[中山式] 複素数計算 ※5時間
択一式過去問解説講座 ※18年分を24時間
記述式過去問解説講座 ※18年分を16時間
実践答練・前半 ※3回分
一発合格カリキュラム
※定期カウンセリングあり
アガルートアカデミー 415,800円4/14同上同上同上同上
土地家屋調査士合格コース LEC 287,100円(8/31まで10%OFF)5/26全体構造編+徹底解析編 理論 ※82時間全体構造編 書式 ※23時間肢別過去問特訓本つき徹底解析編 書式 ※51時間直前ファイナル答練 答練6回/模試2回

さらには『合格者特典』として、受講料が全額返金されたり、お祝い金が貰えたりなど、合格すればさらにお得になる制度が増えたことも予備校を利用しやすくしたと思われます。

●アガルートの合格特典
実名で行う内容によって特典も変わります。「合格体験記⇒お祝い金」「合格体験記+インタビュー⇒受講料全額返金」のどちらにするかは選べます。

●東京法経学院の合格特典
実名での合格者アンケート(依頼があったら座談会やインタビューへの出演)で返金されます。

市販のテキストが少ない

5000人程度の受験生しかいないマイナーな土地家屋調査士試験では、Amazonや書店で購入できる市販のテキストがとても少ないです。同一シリーズで、勉強に必要な教材を全て揃えるなんて出来ません。また毎年最新版が出るわけではないので、法改正に対応しているかどうかの確認は自力で行わなければなりません。勉強に集中しなければならないのに、他の事に使っている時間は、とても勿体ないです。

記述式対策を独学で行うには限界がある

土地家屋調査士試験には、作図や登記申請書の記載などを問う記述式問題があります。配点の半分は記述式であるだけでなく、記述式で基準点に到達しないと足切りにあいます。

その為、注力をしないといけないのですが、定規の使い方や線の引き方などの作図はテキストだけ理解するのは効率が悪いです。また過去問を自己採点するだけでなく、予備校が用意する答練・模試で解答に対する添削を受けることで現時点での理解度を確認していかないと合格ラインまで持っていくのは至難の技です。

独学でも予備校講座でも合格に必要なテキストは同じ

合格に必要なテキストは独学でも予備校の講座でも変わりはありません。
土地家屋調査士試験の場合、下記表の様なタイプのテキスト(教材)を揃える必要がありますので、全体像を把握した上で、ご自身にあったテキストを揃えてください。

テキスト概要説明
法律系のインプット土地家屋調査士試験に必要な「民法」「不動産登記法」「土地家屋調査士法」を学習するためのテキスト
測量計算のインプット関数電卓の基本的な使い方から始まり、座標計算、基準点測量、面積計算など関数電卓を用いて計算する方法を学習するためのテキスト。複素数計算についても学ぶ。
作図のインプット地積測量図・土地所在図・各階平面図・建物図面・地役権図面などの法定図面の書き方について、定規をはじめとする作図用具の基礎的な使い方から学ぶもの。
登記申請書のひな型のインプット配点が大きい登記申請書について学ぶテキスト。土地家屋調査士試験の記述式問題は「土地1問」「建物1問」の計2問ですが、近年は土地も建物も登記申請書を書かせる問題が出せれている。
択一式の過去問学習択一式の「過去問と解答」「解答に対する解説」があるテキスト。
平成17年以降のものが全てあればベスト。
記述式の過去問学習記述式の「過去問と解答」「解答に対する解説」があるテキスト。
平成17年以降のものが全てあればベスト。
答練・模試予備校オリジナルも問題を解答するもの。解答に対する解説や、自身の解答に対する採点も重要。

独学・半独学・通信講座の費用

予備校の通信講座を選ばず独学で臨もうとする理由は費用面だと思います。そこで、7万・10万・15万の費用感で揃えられるテキスト・問題集・単科講座をイメージしてみました。

費用感テキスト(教材)の内容
【完全独学】7万円市販のテキスト・過去問集のみで一式揃える
【半独学】10万円市販のテキスト・過去問集のみで一式揃える+予備校の模試
【半独学】15万円市販のテキスト・過去問集をメイン+予備校の模試+予備校の測量計算&作図
【予備校】15万円
※番外編
【アガルートのみ】30%OFFアウトレット対象の2022年向け初学者向けセット講座
【予備校】25~35万割引時の大手予備校の初学者向け通信講座

できるだけ安くすませたい方は、完全独学、半独学になります。しかし一気にテキストや問題集を購入しないでください。「土地家屋調査士試験は何から勉強するのか?」でも紹介していますが、まずは民法⇒不動産登記法⇒調査士法の順で法律知識のインプットになります。なので、この部分だけを勉強するためのテキストを購入してはじめてください。そして約1ヵ月で終わらせ、1年分だけ択一式の過去問解いてみてください。半分以上は正答できましたでしょうか。講師による講義などがなくても問題なく1ヵ月間で理解できるのであれば完全独学、半独学も可能かと思いますので、目安にしてみてください。

また安く済ませたいという意味での番外編になりますが、アガルートでは2022年9月29日まで「2022年度目標のセット講座」を30%OFFで販売しています。安い分、フォロー制度は利用できませんし、講義動画の視聴期限も2023年1月31日までなので残り期間が短いです。ですが教材は一式揃いますし、視聴期限までにインプット系の勉強を終わらせるだけの勉強時間が取れるならば、かなりおすすめです。

おすすめのテキスト・問題集

完全独学、半独学にかかせないテキスト・問題集・単科講座をご紹介します。
分野ごとに紹介しますので、自分に合うものを選んでください。

法律系のインプット

「民法」「不動産登記法」「土地家屋調査士法」の法律知識、特に不動産登記法は土地家屋調査士試験の学習の根幹になります。

多肢択一試験で、民法3問/不動産登記法16問/土地家屋調査士法1問 の計20問、1問あたり2.5点の50点満点で出題されるだけでなく、記述式問題を解くのにも不動産登記法はしっかりインプットしておかなければなりません。

不動産登記法&土地家屋調査士法

土地家屋調査士受験100講(I)理論編 改訂5版 (不動産表示登記法と調査士法)

民法

民法は、総則・物件・相続の3分野の範囲からしか出題されません。この分野を分かり易く解説している方のが宅建試験用の「パーフェクト宅建士基本書」になります。またアガルートの中山祐介講師がご自身のブログで、平成17年以降の出題範囲を分析されております(ブログ:土地家屋調査士試験の民法攻略法)。

パーフェクト宅建士基本書

六法

あくまで補足する意味での「六法」として捉えてください。六法をメインにインプット学習をすることは推奨しません。

土地家屋調査士法六法

記述式対策のインプット

作図や申請書の作成が求められる記述式問題を解くために必要な基礎知識を学習するためのテキストになります。複素数計算など関数電卓を使用した計算方法の基礎も含まれます。

測量計算のインプット

測量計算と面積計算―土地家屋調査士

[中山式]複素数計算

作図&登記申請書のインプット

土地家屋調査士試験 登記申請書と添付図面 単行本

土地家屋調査士受験100講〔III〕書式編 改訂3版

新・定規の使い方講座

択一式・記述式の過去問学習

過去問学習は「インプットした知識の定着を図る」「自身の理解度の指標(択一式で20問中15問解けたなど)」という、とても大事な学習になります。その為、解説がしっかりとついているものをおすすめします。また最新年度を含む約10年分は最低確保したいところになります。

土地家屋調査士 択一式過去問 令和4年度版 ※8年分

土地家屋調査士 記述式過去問 令和4年度版 ※8年分

答練・模試

法経の土地家屋調査士 記述式合格演習テキストⅠ・Ⅱ【四訂版】

土地家屋調査士試験は何から勉強するのか?

土地家屋調査士試験は、法律知識(民法⇒不動産登記法⇒調査士法の順)のインプットから勉強をはじめます。1年間での合格を目指すのであれば、1ヵ月間で一通り終わらせ、択一式の過去問を解いて知識の定着させつつ理解度を確認します。

その後の流れは以下になります。

  1. 法律系の知識をインプットする
  2. 択一式の過去問を解く
  3. 関数電卓を用いた測量計算(複素数計算も)、作図のテクニックをインプットする
  4. 登記申請書のひな型の学習をする
  5. 択一式と記述式の過去問を解く(前半)
  6. 択一式と記述式の過去問を解く(後半)
  7. 苦手分野を克服の為の勉強をする
  8. 答練にて実践練習をする
  9. 総復習をする

各項目の説明は「土地家屋調査士試験の勉強方法」をご覧ください。